東北地方も本日梅雨に入ったとの事で、梅雨のない北海道以外は全国が梅雨に入ったとの事です。平年より少し遅いとの事ですが、順調に季節は進んでいるようです。これから7月の20日頃まで、雨の季節が続きます。植田には満々と水が張られ、夜になると蛍が水面を掠めます。
ところで、俳句の世界では、と言うより俳句の世界でのみ通用する言葉があります。例えばこの蛍、音数を合わせるために「ほうたる」と詠むことが有ります。先日の句会の際に、これに関する話がありました。お孫さんにこの「ほうたる」で詠んだ句を聞かせたら、おかしいと反発されたとのこと。曰く、「おばあちゃん、蛍は『ほたる』だよ。『ほうたる』とは言わないよ。」これが常識的な判断です。
他にも牡丹を「ぼうたん」と、蜻蛉を「とんぼう」と読むことが有りますが、社会一般ではこんな読み方はしません。要するに、音数を合わせるだけの言葉の操作です。こんな事をしていて良いのでしょうか。俳人同士が分かれば良いという考え方は、俳句の将来を考えた時、決してプラスにならないでしょう。
私は、個人的には俳句の国際化には反対ですが、日本語を学んだ外国人が日本語で俳句を詠むことについては大賛成です。しかし、そのような外国人が、ある時は「ほたる」、またある時は「ほうたる」と読まないといけないとなると、混乱をきたして俳句に対する興味を失うかも知れません。
俳句の将来を背負ってくれる小学生たちには、このようなご都合主義のような詠み方を教えるべきではないと思います。蛍は「ほたる」と教えましょう。私たち自身もそうしたいものです。
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