本日大阪の住吉大社にて、二月末に応募が締め切られました恒例の松苗神事献詠俳句祭の最終選考会が開催されました。参加された選者は、森田純一郎、古賀しぐれ、楠本義雄の各氏と私の計4名でした。
「苗木植う」という季題を使った句が圧倒的に多かったのですが、「苗植う」とした句もありました。「苗木植う」でないと季題にはなりません。「苗植う」では田植えのような感じもします。
同じ様な内容の句を毎年見かけます。いわゆる類句・類想句です。これでは入選は難しいと思います。入選するためには、今の時代を反映した、新しい切り口の句であることが大切です。SDGsとアルファベットをそのまま使った句があって驚きました。これは極端な例だと思いますが、何か新しい句材が無いか、新しい詠み方が無いかと試行錯誤しておられる句には、自ずと注目が集まります。選者もそうした句を待っているからです。
さて、今回は582句の応募が有り、最終選考にノミネートされた句は26句。内、九年母会員の句は8句でした。選考の結果、会員の句が、天賞と人賞に各1句、佳作に3句、合計5句が入賞・入選になりました。入賞、入選の皆様には、心からお祝いを申し上げます。その内訳は以下の通りです。
天賞 類なき日本の四季苗木植う 平 敦子
人賞 この地球救ふ一歩や苗木植う 柏原 憲治
佳作 松苗や大地うるほす森となれ 小田美恵子
同 苗木植うえやみ無き世を願ひつつ 山本容子
同 未来とは今日ありてこそ苗木植う 影山里風
各選者には全ての投句を印刷した無記名の一覧表が配られ、特に優秀な2句に各5点を、優秀な3句に各4点を、優良な5句に各3点を、良好な5句に各2点を、可とする5句に各1点をそれぞれ配点し、各句の合計点で入選の可否を決定します。同点の場合は選者間で協議して決めます。上記の作品は、このような厳格な審査の結果選ばれた句です。因みに、敦子さんの句は私と古賀さんとの共選、容子さんの句は私と森田さんの共選でした。
表彰式と植樹神事は4月3日に斎行されます。私もお祝いに参ります。
今年の住吉大社観月祭は7月末に締め切り、9月10日に神事と表彰式が行われます。その頃にはコロナも一段落しているでしょう。積極的なご応募を期待しています。
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