2025年2月16日日曜日

スカンク

 米国にはskunkという言葉があり、スカンクと読む。広辞苑を引いてみると①には動物のスカンクが載っている。敵に襲われた時に、猛烈な悪臭を発して敵から逃れる、あの動物だ。そして②に「競技で、無得点で敗れること。零敗。ゼロゲーム。スコンク」とある。

今回の話題はこの②の事。句会に出て、互選にも選者選にも一点も入らない時がある。今年の「九年母全国新年俳句大会」では、私の出した3句は見事にスカンク。誰も採ってくれないので、淋しい思いがした。その昔、摩耶山俳句大会で、代表選者の汀子先生の句がこのスカンクに襲われた。好評の最後に先生が「今日は口淋しい一日でした」と言われ、会場中が大爆笑した思い出がある。なるほどそう言えば良いのかと、妙に感心した。

誰だってスカンクは嫌だ。そんな時に心が折れないようにするためは、その日の自分の選を振り返ればよい。今日の自分の選はどうだったか、選者の特選の句は採れたか、普通選の句はどうだったか、日頃から尊敬している先輩の句は採れたか、と。選者の特選の句が3句採れた。先輩の句が2句採れた。これは嬉しいことだ。今日駄目だったのは、夕べの夢見が良くなかったのだ。朝からお腹が痛かったのも原因かも。だけど今日は良い選が出来た。こう思えば何ということもない。よし、次からはもっと良い選をしようと思って頂ければ最高である、

自分の作品の成績にばかり汲々としていると、底のない井戸に落ちてしまう。作句力と選句力とは車の両輪。どちらが欠けても車はまっすぐには走れない。自分の選の力も、意識して磨いて行ってほしい。

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