姫路のゆめタウンKCCでの句です。
おでん屋の湯気に吐き出す憂さの山
互選では良い成績の句でしたが、私は頂きませんでした。それは、「おでん屋」と「憂さを吐き出す」という言葉に、常識と通俗性を感じたからです。俳句は詩です。常識は詩ではありません。常識を超えたところに詩が有ります。読者の誰もがハッとするような、詩情豊かな句を詠みたいものです。
長年のなじむ大鍋おでん煮る
「長年のなじむ大鍋」という表現はこれで良いでしょうか。私は「長年」と「なじむ」とは同じことを重ねて言っている様に思えます。長年=なじむ、という図式です。例えば
「なじみたる大鍋に煮るおでんかな」とすれば「長年」が無くても、長い間なじんで来たと云うことが伝わって来ますね。
今日のパロディー句 階段に足をとられてもらひ瘤 お順
(朝顔や釣瓶とられてもらひ水 千代女)
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