2014年8月1日金曜日

桔梗の御寺

7月30・31日と、兵庫県俳句協会の澤井会長・岡部副会長・楠田事務局長と私、計4名が、兵庫県香美町香住へ、この地区で開催されている募集俳句会の現地見学にお招き頂きましたので行って来ました。桔梗の寺として有名な遍照寺のご住職の肝煎りで、地域振興の一環として、「遍照寺の桔梗」や「矢田川流域・ジオパーク観光」を詠んだ句(雑詠)を、6月20日から11月30日まで募集しています。

「貝の会」主宰・澤井さん、「玄鳥」主宰・岡部さんと私の3名が、この募集俳句会の選者を仰せつかっていますので、遍照寺ご住職のご招待で現地を実際に見学して、選の参考にすることになったものです。遍照寺には約1000株の桔梗が今を盛りと咲き乱れ、境内を埋めています。その爽やかな色を、存分に楽しませて頂きました。境内の手入れも行き届き、随所にご住職のご苦労の跡が見て取れ、感服致しました。蜩の声が背山を包み、時折、夏鶯の声が風に乗って聞こえて来ました。

翌日は、ご住職の車で吟行地をあちこち案内して頂きました。圧巻だったのは、香住海岸周辺のジオパークの見学でした。三姉妹船長の運営する遊覧船で有名な「かすみ丸」の一番小さな船に乗船。インディアンの酋長の顔のような奇岩の島や、溶岩の作り出した天然記念物「鎧の袖」等の風景を楽しみ、釣鐘洞門をくぐり抜ける操船技術に感心し、あっという間の1時間半でした。

海洋資源の保護の為、この海岸では、海女などの素潜り漁が条例で禁止されているので、小舟を操ってサザエやアワビを獲る「磯見漁」が盛んに行われていました。その小舟の横を遊覧船が通る際には速度を落すなど、女性の船長らしい気遣いが感じられました。今回乗った船の船長は初代三姉妹船長の長女の三女で、二代目三姉妹船長のお一人。長女の娘さん達が三代目三姉妹船長だとか。女系家族が続いているのでしょう。すれ違う大きな遊覧船を指して、「あの船は私の姉(次女)が操船しています」と。香住の海の女性は逞しい。まさに女性が輝く時代です。

但馬路は稲穂に花が付く、大切な時期。棚田の周りには鹿除けの柵が巡らされ、その上を秋茜が群れ飛んでいました。暑かったけれども、稔りの多い見学会でした。桔梗は秋彼岸の頃まで楽しめるそうです。是非訪ねて、佳句を物にして下さい。帰路、ジオパーク資料館にて、当地の自然環境や産業・文化に関する資料を沢山頂いて来ました。選句の参考に、これから目を通す予定です。
                         

応募要領  葉書・Fax・メールに住所・郵便番号・氏名・年齢・電話番号を明記し、下記へ送付

        1人未発表作品3句まで。投句料無料。最優秀句は遍照寺境内に句碑を建立。

        〒669-6559 兵庫県香美町香住区小原616  遍照寺

        ℡ 0796-36-0604 ホームページは「桔梗寺 遍照寺」で検索

0 件のコメント:

コメントを投稿