またまた大仕事が終わりました。昨日は関西ホトトギス同人会、今日は関西ホトトギス俳句大会、この二つが奈良公園を中心に開催されました。どちらも関西と銘打ってはいるものの、実質は全国大会に近いもので、九州、四国、関東や石川からも来られていました。特に関東からは20名の参加が有り、関西はホトトギスのメッカだと感じました。さすがに汀子先生のお膝元です。
同人会は、昨日の午後1時30分から、奈良ホテルの金剛の間で始まりました。私は朝早くから、奈良町や飛火野を吟行し、歩数計は既に1万2千歩に達していました。飛火野では、角を切られた雄の鹿があちこちで鳴いていました。ふと、紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞く時ぞ秋は悲しき、という百人一首のフレーズが頭を過りました。5句出句の5句選。やはり素晴らしい句ばかりでした。参加者は140名、九年母会からは7名が参加しました。汀子先生は、最近の俳句界では伝統を守った詠み方が再評価されるようになって来たことと、自分の意思を貫く事の大切さを説かれました。私の句では、次の句が廣太郎主宰選に入りました。
鴨を待つ猿沢池のささ濁り 伸一路
午後6時から大和の間で懇親会があり、美味しい食事とお酒を頂きながら、新同人の自己紹介等、楽しい時間を過ごしました。同じ席に偶然、関西ホトトギスでは最も楽しいメンバーが集まっていましたので、大いに盛り上がりました。
今日はホテルを8時に出、句会場の県立新公会堂まで、偶然同宿した同人の方に車で送って頂きました。有難い事でした。8時30分に会場を出て大仏殿から二月堂、三月堂を吟行しましたが、この秋一番の寒さに耐えられなくなって10時に会場に戻りました。南京櫨の紅葉が見事でした。
12時30分から句会が始まりました。参加者は205名。しかし、九年母会からは11名と、近年にない淋しさでした。3句出句の2句選。2句選では、印象の深い句ばかりが採られるので、互選の句が偏り、同じ方の名乗が延々と続くことになります。ひらめきだけの、軽い句が多かったように思います。汀子先生が別室で選をされている間、私が先生の席に座って安原葉先生と並んで互選をするなど、慣れない仕事もあり、少々疲れました。私の句では、次の句が廣太郎主宰選に入りました。
雄鹿の目に宿したる野生かな 伸一路
雨は降らなかったのですが、風が冷たく寒い奈良。若草山には草紅葉が望めました。中国語や韓国語が飛び交う古都奈良は、遣唐使の時代を彷彿とさせました。厳しい訓練をさせて頂いた2日。お世話いただいた奈良支部や関西一円の役員の皆さんに御礼申します。
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