2014年12月14日日曜日

句の鑑賞 ③

金沢の征一様から、先日開催された芦屋ホトトギス俳句会にてお出しになった句をお送り頂きましたので、ご紹介します。この句会はJR芦屋駅前のラポルテ本館にて毎月1回開催されており、汀子先生の直接の指導が受けられるとあって、関西をはじめ西日本一円から沢山の方が参加されています。今月は128名が参加されたとのこと。相変わらずの盛況です。いろんな方に出会えますので私も出席したいのですが、六勤の講座と重なりますので、残念です。

    影武者の如く城守る冬木立     征一

冬木立の佇まいを、城を守る影武者と見立てたところが面白い。本丸跡に立っている堂々とした古木は城主。その周りに寄り添うように立っている大木は影武者か。

    粕汁を愛し句愛し妻愛し        同

征一様のお人柄が良く出ています。私なら、粕汁ではなく灘の酒。中七・下五は御同慶の至り。

    かく降れば初雪などともう言へず   同

この句は汀子先生のお詠みになる調べに似ています。良い句ですね。

    短日や駅前で買ふ旅土産       同

何をお買いになったのでしょう。芦屋には、アンリ・シャルパンティエやケニヒス・クローネなど、有名なケーキ屋さんが沢山あります。「芦屋っ子」という和菓子も有名です。金沢へのお土産に、如何でしょう。短日という季題が、慌ただしさを物語ってくれます。

近畿北部や北陸地方は大変な雪だそうです。征一様も読者の皆様も、どうか暖かくしてお過ごし下さい。

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