先日の句会で「冬帝」という兼題が出されました。歳時記を読むと、いろいろ注釈が書いてあり、読めば読むほど訳が分からなくなる、それほど変てこな季題です。まともに考えてはいけません。どこぞのアホが変な季題を考えくさって、くらいに気楽に考えたらよろしおます。
冬帝や港へ澄めるミサの鐘
冬帝の季題が動きませんか。冬の日や小春日としたらどうでしょう。
冬帝に頬染む子供義士行列
子供が頬を染める寒さ。スーパーマンのようにカッコいい冬帝だから子供が頬を染めるたのでしょうか。そうではなく、寒風に頬が染まったのでしょう。難しく考えすぎてはいけません。冬帝という季題は冬を人格化したもの。人だから悪い事もしますし、とんまな面もある、このように捉えて、親しみ深く描いてみましょう。
冬帝の機嫌良き日や空真青
冬帝に乗つ取られたる山河かな
冬帝の怒り警報矢継ぎ早
冬帝の惠みと浴ぶる日射かな
この様に、冬を人として詠んでみましょう。いずれも特選に頂いた、立派な句です。
冬帝のいよいよ南下する気配 伸一路
0 件のコメント:
コメントを投稿