説明と詩

正月も早や三日になりました。冬の満月が煌々と照っています。如何お過ごしでしょうか。私は明日が初句会。汀子先生のお宅で下萌句会が有ります。あさっては、お知らせしましたように野鳥俳句会の初詣。時は忙しく過ぎていきますので、乗り遅れないようスタートしましょう。

さて、このブログも本格的に始動します。今回は説明と詩についての考え方をお話しします。

　　　　　　　古障子閉めて砦のごと籠る

古障子を閉めて砦のように籠りました、と言う説明になっています。主観が強く出過ぎると、詩にはなりません。作者の心の余裕が読者に伝わって、俳句になります。この句を例えば、次のようにしてみたらどうでしょう。

　　　　　　　城のごと閉めて籠りぬ古障子

悲しい時に悲しいと詠むと、読者には表面的にしか思いが伝わりません。自分の思いをそのままストレートに詠むと、独善的な句になりがちです。俳句は創作です。時には自分の思いを突き放して見つめることも大切なこと。悲しい時にこそ明るく詠むと、読者の涙を誘うのです。自分の思いをどう伝えるか、ここが推敲のポイントです。

　　　　　　　正月も三日となりし街の音　　　　　　　伸一路