今日は千鳥句会の吟行で、北野野の異人館街と北野天満宮に行って来ました。参加者は20名、句会場は三宮の勤労会館でした。吟行特有の参加者だけが分かる句も有りましたが、随分レベルの高い句が出され、2ページ満タンに選句を頂きました。特に特選に頂いた句は、是非どこかの俳壇に投句され、世の評価を問うてみて下さい。私は、月間で最も成績の良かった句を花鳥諷詠選集に、その次の句を朝日俳壇に投じました。そのことが花鳥諷詠賞の2席の受賞、ホトトギス同人推挙に繋がったと思います。
私のように俳句の世界に何の背景も持たない人間がこの世界で生きてゆくには、とにかく良い作品を詠んで、世に認めて貰うしかないのです。世に認めて貰うとは、全国レベルの指導者の目に留まることです。出来る限りの協力をさせて頂きますので、是非頑張って下さい。
さて、今月の芦屋ホトトギス会に参加された金沢の征一様から、その際のお句を頂きましたのでご披露します。兼題は春雨と菱餅、席題は暖かとミモザの花でした。
五十年ミモザのやうな妻と住み 征一
廣太郎先生に入選とお聞きしましたが、ミモザのような奥様とは面白い表現です。
菱餅のわけても草の色が好き 同
「が好き」とは女性の句に多い表現ですが、征一様がこのような表現をされるとは。
肩濡らし春雨傘を分かち合ふ 同
艶っぽい句で、春の雰囲気が滲み出ています。どこへ行くのでしょう。
暖かし疣とり石に手を擦り 同
疣が取れることで有名な石なのでしょう。暖か、という季題が効いています。
まさに自由自在の詠み口で、どの句も明るい。明るく楽しく、が俳句の原点であることを再認識させてくれるお句だと思います。征一様には、九年母誌に近作5句を寄せて頂く予定です。楽しみにお待ち下さい。
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