2015年8月28日金曜日

嬉しい一日

九年母会の古い方はご存知かと思うが、かつて藤原未知子という会員が居られた。発行所の事務を担当され、名披講でも有名であった。昨年が13回忌だったとお聞きした。そのご子息から先日、パソコンにメールが入り、遺品の整理をしていたら播水の掛軸が数本出て来たので、九年母の方に譲りたい、との事であった。

先日の運営委員会でこの件を図ったところ、九年母会の資産として保管すべき、との意見が多かった。9月号の前校正が終わり少し手が空いたので、神戸市西区学園西町の、ご子息のご自宅をお訪ねした。深江から阪神高速3号神戸線に乗り、湊川で31号神戸山手線に入って白川南で高速を下りた。山麓バイパスで行く方法も有ったが、我が車のナビに任せた。不思議なことに、ナビは何故か高速道路に乗せたがるのだ。

未知子様の御主人がご健在で、既に90を超えておられるが、九年母の古い方々の事を良く憶えておられた。ご自身も嘗ては九年母会に籍を置かれ、奥様と共に発行所の事務を処理されておられたとの由。2年ほど前に、新田千鶴子さんの遺品の整理をご子息に依頼されたことが有ったが、今回も、ご子息から私のパソコンにご連絡を頂いたのも不思議。勿論ご子息とは初対面である。俳縁とは不思議なものである。

高速道路に乗る直前に、淡路の方からメールが入った。本日の神戸新聞の文化欄に九年母に関する記事が載っており、素晴らしい文章だとの事。帰路、自宅の近くのコンビニで2部購入し、帰宅後、山田六甲「六花」主宰の素晴らしい論評を拝見した。私の句を評して「繊細で大らかな詠みぶり」とあった。主宰は昭和19年のお生まれで、私と同年代。兵庫県俳句協会でも活躍されている。九年母が1000号を迎えた時にも、好意的な論評を同紙に寄せられたことが有った。

主宰の継承を、文學の森社の『俳句界』や角川出版の『俳句』誌上で全国的に報道され、東京四季出版からも同内容の原稿依頼が来ている。加えて今回の神戸新聞での論評。世間が主宰の継承を認めて下さったと喜んでいる。

         新しき街新しき虫の声     伸一路

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