2015年10月15日木曜日

桔梗の御寺吟行記

10月13日、新快速で姫路に向かい、同駅で赤穂の皆さんと合流、さてゆっくりと車内で袋回しでもと思って、特急はまかぜ1号に乗り込みました。ところが、車内は満席で、仲間の何人かは立ち席。
暫く走るうちに席が空き、全員着席出来ましたが、場所がバラバで袋回しどころでは有りません。この時期は蟹シーズンの走りでもあり、指定席の予約が必要なようです。

城崎で殆どの乗客が下り、九年母御一行様の貸し切り状態となりました。上々の秋晴れの中を、はまかぜ1号は終点の香住を目指して快調に走りました。姫路から2時間の旅でしたが、窓に移りゆく秋の風景を眺めながら、ゆったりとした、贅沢な時間を過ごしました。香住の駅に降り立つと、改札口では御寺の奥様がにこやか出迎えて下さいました。駅前の広場には、和尚様とご子息様が自動車を並べて待っていて下さいました。久闊を叙した後、ご一家の3台の車で御寺へと向かいました。ご一家とは、一年ぶりの再会です。

御寺の入り口で、先着しておられた鳥取支部のお二人と合流、鹿の声を聞いたと報告が有りました。客殿に設えて頂きました句会場に荷物を置いて、早速境内の吟行に出かけました。吟行時間は30分。先ず、昨年度の最優秀句の句碑を拝見。境内の一角に、立派な句碑が建立されていました。境内には未だ幾株かの桔梗が咲いており、石蕗が満開。藤袴、女郎花、秋海棠なども花を付けていました。

山寺の空気は澄んで冷たく、柿の木がたわわに実を付けていました。小流れには溝蕎麦と共に、赤い釣舟草が可憐な花を咲かせていました。無縁の塚からは、すがれた昼の虫の声。昨年秋に比べると、お庭の手入れが一段と行き届き、境内が荘厳されていました。

客殿での句会の写真が、和尚様手作りのブログでご覧いただけます。「桔梗の寺遍照寺」にアクセス、「住職のひとりごと」でご覧下さい。各自3句ずつ、大会の投句も済ませました。11月末が締め切り。来年春の選句結果の発表が楽しみです。

句会終了後、電車の時刻に少し時間が有りましたので、奥様の珈琲を頂きながら、和尚様を交え、暫し歓談。再度、吟行に出かける方も有りました。鹿の声が聞えるかもと、客殿の玻璃戸を開けておきました。4時15分頃に再び自動車で駅までお送り頂き、帰路に就きました。鳥取の皆さんとは、駅のホームで名残りを惜しみました。

帰路の車内では、九年母の今後の行事の企画について相談したり、今日の句会で没になった句や投句しなかった句について話し合ったりして過ごし、2時間があっという間に過ぎました。好天に恵まれ、充実した一日吟行になりました。

           杉の木は大魚の鱗秋の山     伸一路

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