2016年11月28日月曜日

講演会の報告

昨日、和歌山県田辺市に本社を置く新聞社「紀伊民報」が刊行した「紀伊俳壇選集」第7編の、上梓記念講演会が開催されました。会場は同市内にある闘鶏神社の会館でした。弁慶の父である熊野別当湛増が、壇ノ浦の戦いの際、源平の何れに味方すべきかを闘鶏で占ったという故事を持つ古いお社で、この度世界遺産に追加登録されました。滋賀県から大型の観光バスが来ていました。

紀伊俳壇はこれまで播水・哲也両先生が70年余りにわたって選をして来られ、この度の選集第7編も哲也先生の最後の御選によるものでした。但し、選が終わった直後に先生が急逝されましたので、序文は私が書かせて頂きました。

今年の5月から哲也先生の後を引き継いで、紀伊俳壇の選をしています。毎月初めに、兼題で詠んだ葉書の束が俳壇事務局から拙宅に届きます。一人3句以内で、3句とも頂いた葉書には、一番良い句に句評を書きます。入選の句が毎日、3句の方から順番に新聞の俳壇に掲載されるのです。

選を始めてしばらくして、季重なりなど基礎的な知識不足が気になったので社長と相談、機会が有れば勉強会を開催することになり、今回の講演会へと繋がりました。今迄は野鳥をテーマにした講演が多かったので、俳句をテーマにした講演は、先月の「芦屋川カレッジ」に次いで2回目でした。

朝から冷たい雨となりました。9時過ぎの新大阪駅発特急「くろしお3号」に乗車、紀勢線を紀伊田辺に向かいました。車中は比較的空いていましたので持参のパソコンに向かいましたが、御坊あたりで乗り物酔いの症状が兆しましたの止めました。パソコンの文字が小さかったことと、新幹線と違って電車の揺れがきつかったのが原因かもしれません。今後の参考になりました。

会場には60名を超える方が聴きに来てくださいました。投句者でお名前だけしか存じ上げない方々や俳壇関係の皆さんにもご挨拶出来ました。演題は「俳句の楽しみ」。俳句の歴史から説き起こして、俳句の約束事などを解説し、私の句を参考にしながら、野鳥俳句への展望や逆転の発想などをお話ししました。質疑応答では気楽にご質問も頂き、無事終了しました。

社長に車で送って頂いて駅に向かい、「くろしお25号」に乗車。ビール片手に3時間の心地よい揺れを楽しみながら芦屋へ戻りました。俳句の講演としてはまず成功かと、自画自賛しています。社長を始めご準備頂きました俳壇関係の皆様には、大変お世話になりました。心から御礼を申し上げます。ご来場の投句者の皆様にもご清聴を感謝申し上げます。


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