2017年2月28日火曜日

春の訪れ

毎日の仕事に追われ、ブログに向かうことが難しくなっています。このブログで俳句を学ばれている皆さんには、申し訳の無い事です。今月は特に日数が短く、超のつく忙しさが続きました。その2月も今日で終わり。編集部の皆さんの手で、本日の午前中に九年母3月号の発送が無事終わりました。併せて今日から、4月号の編集が始まりました。

わが家の春は、9鉢の胡蝶蘭の開花から始まります。既に5鉢の花が咲き始めています。ホトトギス新歳時記、角川の合本歳時記とも、蘭は秋の季題となっています。特に角川の歳時記では「季語では東洋蘭のこと」とあり、次の例句が掲げてあります。

     夜の蘭香にかくれてや花白し    蕪村
     月落ちてひとすじ蘭の匂ひかな   大江丸

これはやはり東洋蘭のイメージで、華やかな洋蘭では有りません。では、私か栽培している胡蝶蘭の季は何時でしょう。ホトトギス新歳時記には「こてふ蘭」という、夏7月の季題があります。然し説明をよむと、「山の湿っぽい岩などに着生する10センチほどの草。羽蝶蘭、岩蘭とも呼ぶ。(中略)花舗などでいわゆる胡蝶蘭として売られているのは洋蘭のファレノプシスのこと」とあって、本物のこてふ蘭と私の胡蝶蘭とは別物のようです。

では、洋蘭は詠めないのでしょうか。確かに洋蘭という季題は有りませんが、室咲というのが有ります。温室やビニールハウスで咲かせた花の事で、冬の題です。シクラメンがその代表格と言われます。しかし我が家の蘭は2月に咲きますので、1月の題では困るのです。止むをえません、涙を呑んで室咲きの蘭と詠みましょう。膨らんで来る蕾を見ていると、春の訪れを実感します。(写真は昨年のもの)


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