2019年2月3日日曜日

厄払

今日は節分。各地の神社や寺院では豆撒きが行われたようです。「鬼も内」と唱えるところが増えて来たとか。世界の各地では、鬼同士が戦争をしています。それに比べれば、日本は平和なのかもしれません。

節分の夜は、何をするかご存知ですか?それは厄払いです。昔は厄年の家の前に乞食が「厄っくはらいましょ」と回って来て、銭と年の豆を乞い、厄払いの呪文のような唄を歌ったそうです。「あーらめでたいな、めでたいな、めでたい事で払おなら、鶴は千年亀万年、浦島太郎は八千歳・・・・」と。結構長い門付けの芸です。自分の厄を下層階級の者に背負わせて、自分は厄を免れようとする、封建時代の遺物だったのでしょう。

集落の道路に、男は褌を、女は櫛をわざと落として、これで厄が落ちるとする習慣も有りました。身に着けているものを落すことによって、厄も落ちる、と考えたのでしょう。戦後はこんな風習は無くなりました。道路に褌が沢山落ちていればニュースになるでしょうね。

今日の下萌句会の題の一つがこの「厄払」。見たことも聞いたこともありません。それを詠めと責められる。鬼のような句会です。「絵踏」という季題がありますが、これと並ぶ難題です。

  厄払らしき人影常夜灯   伸一路

苦し紛れに詠んだ句です。汀子選は駄目でしたが、互選で2点入りました。厄払いのお参りに行く人でしょう。夜の闇に紛れるように歩いています。常夜灯の前を横切った時に、ちらっと見た風景(といっても想像の世界で)。他の名人上手の皆さんも、この題には可成り苦労されたようで、飛びぬけて感動するような句は無かった。皆さんも一度挑戦してみて下さい。明日はいよいよ立春です。

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