ゆめタウン姫路KCC俳句講座での句です。
未熟児は過去成人の日を迎ふ
「未熟児」「過去」と硬い言葉が続きます。俳句という詩を紡ぐのですから、句の内容に合わせて、表現の硬軟を考えましょう。読者に強く訴える場合は硬い表現で、余情感を伝える場合は柔らかい表現で。例えばこの句、「未熟児」は「月足らず」という表現が使えます。「過去」は「むかし」と柔らかな表現で詠んでみましょう。
神酒注ぐ巫女華やげる宮の春
ある大社の神職のお話では、巫女として採用されると、神楽舞を習いつつ、礼儀作法やお茶・お花・短歌などの修業も積んでゆくので、お嫁さんに是非という申し込みが山のように来るとか。青春の、最も華やかな時期でしょう。そこでこの句、「華やげる」という説明は必要でしょうか。神酒注ぐ巫女の簪(かんざし)宮の春、で華やかさが出ますね。
今日のパロディー句 静けさや蟹喰ふ時と眠る時 千女
(閑さや岩にしみ入る蟬の声 芭蕉)
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