六甲道勤労市民センター俳句講座での句です。
出発の弾む汽笛や春隣
埠頭から船が出航する時には、合図として汽笛を3回ならします。豪華客船のように大きい場合は低い音で、小さい船では高い音で鳴らし、船の大きさを示します。この句のように汽笛が弾む場合は、どんな船でしょう。私には、船の大小を問わず、航海の安全を祈る荘重な音に聞こえます。板子一枚下は地獄、という言葉があります。弾みますか?
下萌の道に転がすリュックかな
一読して、なぜ転がすのかな、と思いました。下萌は新たな命の発露です。その下萌に対して、転がすという言葉が適切かどうか、と思ったのです。新しい命を賛美する思いや、愛しいと思う心。その思いが、この句に現れているかどうか。下萌を単なる物として見てはいないか。私なら、下萌を避けて置きたるリュックかな、とします。
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