2020年2月11日火曜日

今日の二句  その18

阪神支部例会での句です。

穢れなき見飽かぬ彩や梅真白

梅の真白とは、①穢れが無い彩だ、②見飽かない彩だ。この内どれが言いたいのでしょう。何に心底感動したのでしょう。句材が多過ぎて、感動の焦点が曖昧です。①も②も当たって居ると思いますが、この句は詰め込み過ぎです。言葉を惜しみましょう。
  穢れなき彩でありけり梅真白
  真白とは見飽かぬ彩や梅の花

日の翳り仏間に潜みゐる余寒

日が翳ったので仏間に余寒が潜んでいる、という説明になっています。俳句は詩。韻文である俳句らしい表現の形に整えることが大切です。問題は、日の翳り、をどう詠むかです。日翳りし仏間に、とすれば日が翳った仏間に、という事実を詠んでいることになり、説明感が抜けます。

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