姫路支部例会での句です。
草木に紛る野梅の白強し
白が強い事を強調していますが、肝心の季題の野梅が効いているでしょうか。「白が強いですよ」「何の?」「草木に紛れている野梅の」という会話のようですが、野梅の存在が霞んでしまっています。「強し」と白を強調しなくても、「梅の白さかな」だけで良いのではないでしょうか。「強し」を「かな」で表現してみましょう。
例)草木に紛れし梅の白さかな
戻り来て余寒の部屋に灯をともす
互選に良く抜けた句でしたが、私は頂かなかった。なぜでしょう。もう一度句を読んでみましょう。口語体で表現しますと「戻って来て 余寒の部屋に 明かりをともしました」となり、家へ帰ってからの状況を説明しています。思い出して下さい、俳句は詩です。説明は詩ではありません。だから頂かなかったのです。詩の形にするにはどう詠めばよいでしょう。
例)灯をともす余寒の部屋に戻り来て
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