葺合文化センターでの句。
短冊に一句書くなり梅香る
問題は「書くなり」に有ります。書いたらすぐに香ったのでしょうか。書いた、と言う事でしょうか。俳句にはそれなりの形があります。その形を体得することが大切です。人によっては、初心者を型にはめるべきではないと言いますが、私は、私自身の型にはめるのではなく、全国の俳人や俳句愛好家に読んで貰える型を言っているのです。この句は、
短冊に書きし一句や梅香る としたら如何でしょう。どちらの方が理解しやすいでしょうか。
青空にますぐ伸びたる梅の花
梅の花の情景をそのまま句にしたもの。それだけで終わっています。それを見てどう思ったのか、それが俳句の種になります。見たままを描くのではなく、それを見てどんな感動を受けたのか、どう思ったのか。楽しいと思ったのか、悲しいと思ったのか、淋しいと思ったのか。その思いを季題に託して詠むのが俳句という文学です。この句、例えば、
青空にますぐに伸びて梅の花 と「て」で切ってみましょう。梅の花の活力が詠えましたね。
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