宮中の生活偲び雛飾る
宮中の生活を偲びながら雛を飾りました、と説明しただけの句です。これで俳句を詠んだと思ってはなりません。説明をしただけで、俳句にはなっていないからです。では、俳句にするにはどう詠めばよいか。何を言いたいのか、自分の感動をはっきりさせることです。宮中の生活を偲んですごいな、と思ったのか。雛を飾ったことが凄いと思ったのか。
宮中の偲ぶ暮しや雛飾る・・これで宮中の暮しに焦点が当てられました。
仲良しの娘等連れ立ちて雛流す
この句も、仲良しの娘たちが連れだって雛を流しました、という説明です。ということは俳句ではありません。説明文は散文、俳句は韻文で、文章の種類が違います。ではどう詠めば俳句になるでしょう。上記の句と同じように、感動したのは何かを見詰め直すことです。俳句は自分の感動を詠む文芸です。説明や報告、感動ではありません。
雛流す仲良しの娘等連れ立ちて・・これで雛流しに感動した事が分かります。
今まで我流で句を詠んでいた方が沢山居られます。我流は我流のままで終ってしまいます。その様な方は、今までの詠み方から早く抜け出して、俳句の基礎をしっかり身に着けて下さい。感動を詠む、と言うのも俳句の基礎の一つです。
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