2020年4月7日火曜日

今日の二句  その29

本日、新型コロナウイルス感染症に対する緊急事態宣言が発令されました。兵庫県もその対象になりましたので、今月19日に須磨寺で予定しておりました追悼句会は中止することになりました。また、5月7日の本部例会も中止します。但し、本部例会につきましては、状況が改善し、施設が再開されましたら、再検討します。句会が中止になりましたグループにつきましては、句会ごとに清記などで句を取りまとめて送って頂ければ選をしますので、相談して下さい。

宮中の生活偲び雛飾る

宮中の生活を偲びながら雛を飾りました、と説明しただけの句です。これで俳句を詠んだと思ってはなりません。説明をしただけで、俳句にはなっていないからです。では、俳句にするにはどう詠めばよいか。何を言いたいのか、自分の感動をはっきりさせることです。宮中の生活を偲んですごいな、と思ったのか。雛を飾ったことが凄いと思ったのか。

  宮中の偲ぶ暮しや雛飾る・・これで宮中の暮しに焦点が当てられました。

仲良しの娘等連れ立ちて雛流す

この句も、仲良しの娘たちが連れだって雛を流しました、という説明です。ということは俳句ではありません。説明文は散文、俳句は韻文で、文章の種類が違います。ではどう詠めば俳句になるでしょう。上記の句と同じように、感動したのは何かを見詰め直すことです。俳句は自分の感動を詠む文芸です。説明や報告、感動ではありません。

  雛流す仲良しの娘等連れ立ちて・・これで雛流しに感動した事が分かります。

今まで我流で句を詠んでいた方が沢山居られます。我流は我流のままで終ってしまいます。その様な方は、今までの詠み方から早く抜け出して、俳句の基礎をしっかり身に着けて下さい。感動を詠む、と言うのも俳句の基礎の一つです。

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