葺合文化センターから連絡があり、新型コロナウイルス感染予防のため、春季俳句講座が中止になりました。今季から灘区文化センター(旧 六甲道勤労市民センター)も葺合文化センターと同じ神戸市民文化振興財団の運営になりましたので、こちらの春季講座も中止になると思います。残念ですが、止むを得ません。
さて、野鳥俳句会から清記が届きました。兼題は「春の空」と「チューリップ」でした。レベルの高い句が沢山ありましたが、問題がある句も幾つかありました。句会の様に細かい句評は出来ませんが、問題点についてコメントを差し上げたいと思います。
さんざめく瀬戸の渦潮春の空
「渦潮」はホトトギス新歳時記にはありませんが、角川合本歳時記では、「観潮」の傍題に有ります。「九年母」はホトトギス系だから、ホトトギス新歳時記に無いから構わないと言えます。しかし選者によっては季重なりだから採らない人もあるでしょう。難しい問題です。ホトトギス系の句会ではこれで良いでしょうが、三協会が主催する全国的な俳句大会ではどうでしょう。私は、自身の句作においても選句においても、季重なりは避けるようにしています。
ログハウスめく子の新居チューリップ
「ログハウスめく子の新居」と「チューリップ」との間に、調べの断絶があります。むしろ「子の新居」は句の最後に置いた方が安定感が出ます。加えて、「チューリップ」という季題が効いているかという問題もあります。何となれば、「チューリップ」と「子の新居」との関係性が弱いように思えるからです。「チューリップ」が似合うのは幼子だからです。例えば
葉桜やログハウスめく子の新居
としたら、新婚の若者らしさが出せると思います。
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