2020年5月4日月曜日

今日の二句  その37(切れ)

緊急事態宣言が5月31日まで延長されました。もう1ヵ月我慢しましょう。あの阪神淡路大震災を乗り越えた私達です。これしきの事が出来ないはずが有りません。6月には本部例会が開けるかも知れませんね。句会によっては、その句会の兼題だけではなく、本部例会の兼題でも句を作って、取り纏めて送って来られるところがあります。何もしないでぼーっとしていると、チコちゃんに叱られますよ。

今まで選の依頼をしたことのない句会の皆さん、句会で取り纏めて、遠慮なく送って下さい。私は、嘗てのように丸だけ付けてお返しするようなことはしません。良い句にはそれなりのコメントを、駄目な句には厳しいコメントを付けてお返しします。上手になるためには、自分の句のどこが良くないか知ることが大切です。分からないままに没になっていては、前に進みようが有りませんから。自分の句の欠点を知って、それを次に活かす、こうして向上して行くのです。逃げては向上は望めません。私の鞭で打たれることが心地よいと思うようになれば大成功です。

私に句をお出しになる時は、恥ずかしいと思ってはなりません。患者が医師に全てを委ねるように。恥ずかしいと思っていては治療は出来ませんね。ありのままの姿でお出しいただきたいと思います。

さて、今日の二句

春の空大きく回し気球かな

アドバルーンでしょうか、空に大きな気球が浮かび、風に吹かれています。その光景を「大きく回し」と詠んだところは良かったのですが、「回し」と切ってしまったところがまずかった。句の最後を「かな」と強く切りますから、「回し」と切らず「回す」と繋ぐ方が良いでしょう。声を出して、読み比べてみましょう。

春の空とはゆほびかに笑らかに

ゆほびかとは、豊かに広がったさまを表す言葉であり、笑らかは、陽気な、快活な様子を表す言葉です。句の意味は至って単純で明快です。春の空は広々として明るい、ということ。しかし、春の空を説明しただけでは俳句にはなりません。言葉の面白さだけの句になっては、詩ではありません。詩は感動です。読者を感動させましょう。

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