6月に入って、句会再会の連絡が入るようになって来ました。7日は汀子邸の下萌句会、9日は、新長田ですみれ句会、13日は西宮で阪神支部例会。11〜12日には千鳥句会で田辺・白浜の皆さんとの交流会を予定していましたが、県を跨ぐ旅行になりますので、残念ながら延期となりました。安全な体制を取りながら、少しづつ動き出しましょう。
さて今日の二句は、「や」の切れです。「や」という切字を使うと、面白いように切れます。「や」切れの句は古臭いと、毛嫌いをする向きがありますが、私は、自分の思いを表現吸うために必要であれば、迷うことなく「や」を使います。
照り返す日差しの町の夏めきぬ
原句は、照り返す日差しの町が夏目めきました、という報告をしています。俳句は詩ですから報告では駄目で、この一句の中に感動の山を作らねばなりません。照り返す日差し、町、夏めく、この内のどれを強調して山にするかです。どこに「や」という切字を入れるか、です。「照り返す」とまで詠んでいるのですから「日差し」がこの句の中心です。ならばここの「や」を入れて山にしてみましょう。
例)照り返す日差しや町の夏めきぬ
誘ふごと鳥語しきりの園若葉
原句は、誘うように鳥語がしきりに降っている園の若葉です、と若葉の説明をしています。鳥語が「誘うようにしきり」なのですから、この言葉がこの句の中心になっていますので、ここへ「や」を入れて、この句の山にしましょう。
例)誘ふごと鳥語しきりや園若葉
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