2020年6月15日月曜日

今日の二句  その47(切る③)

私の住んでいる兵庫県では、もう1ヶ月以、新型コロナウイルスの感染者が出ていません。
感染者は699名で止まったままです。もう兵庫県下にはウイルスが居なくなったのでしょうか。いえいえ、まだまだそこらに潜んでいるかも知れません。ゆめゆめ油断は出来ません。さて、今日も切りましょう。

万緑の溢れさうなる小さき島
 
「万緑の」で切れているのでは、という反論があるかも知れませんが、やはり「万緑の溢れそうなる」と続いて行き、「小さき島」に掛かります。つまり。小さい島がどんな島なのかを説明しているのです。説明は俳句では有りません。「万緑が溢れそうだよ、小さい島なのに」と詠めば、俳句になります。俳句は詩だからです。

   例)小さき島なれど万緑溢れさう

万緑の中の時差ある登下校

新型コロナウイルスの感染を避けるため、小学校が時差登校になっているのです。面白い題材の句だと思いますが、この句もやはり登下校の説明になっています。登下校に時差があります、と説明しているのです。ところで万緑は何をしていますか。万緑という季題を使って、子供たちが元気に登下校している様子を表現しようとしたのではないでしょうか。ならば、万緑をもっと引き立ててやらないと、季題として働いてくれません。そのためには切ることです。

   例)万緑の中時差ある登下校

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