20日は同人会の理事会、21日は本部吟行で赤穂へ、22日は7月号の校了、そして今日23日は3ヶ月ぶりの野鳥俳句会と、私の日常が戻って来ました。3密を避け、人混みや電車・バスの中ではマスクをつけ、会議や句会ではソーシャル・ディスタンシングを図る。これをしっかり守って、新しい日常を築いていきます。さて今日も「切れ」についてお話ししましょう。
水郷に掉さし巡る蛍舟
蛍舟の説明をしています。一体何に感動したのでしょうか。水郷を蛍舟が巡っていることでしょうか。蛍舟が棹を指している事でしょうか。この句を読む限り、分かりません。何故でしょう。切れがないから、作者の感動の焦点が分からないからです。
水郷や、と切ったら水郷に焦点が当たります。
水郷や棹さし巡る蛍舟
水郷を、と切ったら蛍舟に焦点が当たります。
水郷を棹さし巡り蛍舟
淡き色ふかめし雨の花楝
この句には切れが有りませんので、花楝の説明になっています。雨の花楝が淡き色を深めました、と言う説明です。説明文は散文という文体であり、韻文である詩(俳句)では有りません。ではこの句を詩にするにはどう詠めば良いでしょう。
淡き色深めて雨の花楝・・・・深めて、と切って、雨の花楝に焦点を当てる
淡き色深めし雨や花楝・・・・雨や、と切って、雨に焦点を当てる
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