選句が大量に押し寄せ、こんな仕事が溜まった事は珍しいことです。順番に処理していますので、今暫くお待ち下さい。来月からは灘区文化センタ―(旧六勤)が再開されますので、またまた忙しくなります。ちょっと何とかしないと、と思っています。
さて、今回も「止め方」の勉強です。
秋の蚊や雨宿りせし軒先に
「や」切りの「に」止めの句です。先代主宰の頃に流行った詠み方で、上品ですが、多少気が弱い、という感じがします。このままでも良いのですが、更に磨きをかけるとすれば、「に」止めを解消する事でしょう。「に」の持つ説明感を取ってみましょう。
例)雨宿りせし軒先に秋の蚊も
仙人掌の夢のごとくに花ひらく
仙人掌とはサボテンの事で、夏(7月)の季題です。内容は良く分かる句なのですが、報告調になっています。曰く「仙人掌が夢を見ているように花を開きました」と。俳句は詩であり報告では有りません。逆に、報告は詩ではなく、従って俳句でもないのです。どう詠めば、どう止めれば俳句になるでしょう。花に焦点を当ててみましょう。
例)仙人掌の夢のごとくに開く花
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