去る10月21日の土曜日、たつの市新宮町の西播磨文化会館にて、令和5年度西播磨俳句祭が開催されました。毎年10月の第3土曜日に開催されている恒例の行事で、私も主宰就任以来、水田むつみさん、山田佳乃さんと共に選者を務めております。
今年の事前応募句は、一般の部が594句、学生の部が1705句となり、昨年度に比べると一般の部は123句減少しましたが、学生の部は772句増加しました。学生の部が急増したのはテレビの俳句のバラエティー番組の影響が表れているのかも知れませんが、将来が少し明るくなったような気もします。これ以上ない秋晴れの下、稲刈りが進む田圃の景を楽しみつつ、当日句会の句を推敲しました。
応募句の結果(九年母関係者のみ)
兵庫県議会機長賞 帰省日の知らせに弾む夕支度 中田眞智子
たつの市長賞 鳴ききつて果てたる蟬の軽さかな 渡辺しま子
兵庫県生きがい創造協会理事長賞 井戸水が自慢や茶屋の心太 猪谷信子
入選 迎火や里山の夜の更け易し 谷郷美保子
同 淋しさは言はず墓苑の草を引く 坂本玖美子
同 語部の振り絞る声原爆忌 山根光子
同 ふるさとに新しき風鯉幟 武本敬子
当日句会の結果(同上)
水田むつみ 特々選 やすらぎは稲架乾きゆく匂にも 武本敬子
小杉伸一路 特々選 団栗を拾ひ思ひ出拾ひたる 武本敬子
特選 今日もある小さき予定小鳥来る 矢野君子
特選 仕上りへあと一針や夜長の灯 山根光子
山田佳乃さんは、所用で欠席され、当日句の選は有りませんでした。
素晴らしい句が並んでいます。入賞、入選の皆様に改めてお祝いを申し上げます。読者の皆様は、各句の秋の季題をじっくり味わってみて下さい。
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