本日午後1時から、芦屋の虚子記念文学館に於いて、第7回虚子生誕記念俳句祭が開催されました。私は、26日の九年母運営委員会の資料作りに追われていますので、投句もせず、欠席の予定でした。ところが、雅一さんから、賞を頂くことになったとの連絡があり、資料もほぼ仕上がったので、飛び入りで参加することにしました。
会場に入ると、札幌大会や京都大会以来の懐かしいお顔が溢れており、来てよかったと思いました。今日の行事予定は、募集句の表彰式、大輪靖宏先生の講演、ミニ句会そして懇親会。先ず始まったのが、幼稚園児の受賞者の表彰。
ももがすきあまいおいしいももがすき 菊乃
おちばがねかぜといっしょにおどってる 真正
よせなべのふたをあけたらおじいさん 優樹
しちごさんまえばがないからわらえない 衣理杏
かじかむてつなげばすぐにぽっかぽか 咲希
どの子も同じ幼稚園に通っており、私と一緒に俳句王国に出られた好子さんが俳句の指導をしておられる子たち。それにしてもこの感性の初々しさは素晴らしいと思いませんか。
この様な句に接しますと、捏ねたり捻ったりして句を作っている自分が、情けなくなります。好きなものを好きと言える純粋さ。子供たちにとっては当たり前の事ですが、私たち大人は、この屈託のない気持ちを理屈で鎧ってしまう。こんな事言えば笑われるのでは、と構えてしまう。この様な思いが感性を鈍らせてしまいます。思えば皆さんも、幼いころはこのような感性をお持ちだった筈です。
芭蕉は「俳諧は三尺の童にさせよ」という言葉を残しています。上記の句を読みますと、まさに言い得て妙。しかし、今更幼い頃には戻りようがありません。時折、年に一度でもこのような幼子の句に接して、心の洗濯をするのも大切な事かもしれません。
雅一さんは、本日、次の句で審査委員奨励賞を受賞されました。
凩に吹き寄せられし峡八戸 雅一
北海道知事賞に続く受賞で、おめでたい限りです。情景が見えて、凩という季題が良く効いています。しかし、上記の様な純粋無垢な句と並べられると、多少辛いかもしれませんね。
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